APPのサプライチェーンで森林伐採ゼロ誓約を実施するために
この基準は、以下に限定されるものではないが、APPが所有および管理する原料供給会社、財務上の関係のある原料供給会社、他のパルプ材事業に関係する原料供給会社すべてを含む、APPの全パルプ材供給会社に適用される。既存または検討中のAPPの原料供給会社はすべて、当社の責任ある原料調達および加工方針(RFPPP )と森林保護方針(FCP )を遵守しなくてはならない。この提携手順のもと、上記方針に違反する原料供給会社の行動は、直接的であっても間接的であっても 、容認し難い行動 と見なされる。
容認し難い行動に関与している既存の原料供給会社は、契約解除となりうる手順を受ける。
検討中の原料供給会社を評価し、容認し難い行動に関与する供給会社を排除する際の手順
APPの調達関連職員 は、検討中の原料供給会社による上記基準の順守状況を評価および検証するため、下述の手順を用いる:
- 検討中の供給会社に情報提供依頼(RFI)フォームを送る。この中には、合法的ライセンス、持続可能な森林管理認証および検証、自然林を転換した年とその理由、社会的リスクの分析に加え、泥炭地を含む自然林の転換が行われた可能性のある、APPへの直接的な原料供給に関連しない他の事業活動に関する具体的な質問も含まれている。APPのFCP発効日(2013年2月1日)以降に検討中の原料供給会社が自然林の転換に関与していた場合は、それが直接的であっても間接的であっても、その森林転換の状況を個別に精査および検証することになる。
- 検討中の原料供給会社の意見を精査し、その事業活動に上述したような容認し難い行動が含まれる可能性があるか特定する。
- ギャップ分析。不足している情報や不適切、不明瞭な情報を特定し、検討中の原料供給会社に情報の追加を求める。
- 申し立ての事実確認。政府機関が発表した情報やオンラインで入手できる情報など、公的に入手可能な情報を探す。
- 未処理の追加データや説明を得るために、検討中の原料供給会社と直接面談を行う。
- 内部レビューとリスク評価。調達職員は関連するFCP合同運営委員会(JSC)に対し、主要な調査結果、リスク評価、勧告の概要を提出する。
- 必要に応じて監査を行う。監査はリスクのレベルに応じて、APPの社内チームまたは独立した監査機関によって行われる。監査結果はJSCに報告される。
- JSCはステークホルダーと協議し、検討中の原料供給会社の結果に決定を下す。
- 上記8で言及した結果には、他にも可能性はあるが、とりわけ以下の事項が含まれ得る:
- APPによる原料供給会社の採用。これは、原料供給会社がRFPPP基準およびこの提携手順の条項を順守していることが条件となる
- APPによる検討中の原料供給会社の不採用と、その供給会社との契約締結またはその他の取引関係の拒否
- 検討中の原料供給会社に違反を是正させるための、期限を定めた実行可能な行動計画と是正措置要求(CARs)を30日以内に策定すること。是正措置の実行については、独立した検証機関による監視を受けることもある。検討中の原料供給会社が対策を怠ったり、行動計画に同意しなかったり、CARの条件を実行できなかった場合、APPはその供給会社とは取引関係を結ばず、既存の取引関係がある場合はこれを解除する。検討中の供給会社がRFPPP基準の順守に同意する既存の供給会社となり、提携手順の条項に引き続き従うといった、JSCがステークホルダーと協議の上で定めたCARの条件に検討中の原料供給会社が同意した場合、APPは自己の裁量で、その供給会社と契約その他の取引関係を結ぶことができる。
既存の原料供給会社(既存の供給会社となった検討中の原料供給会社を含む)による容認し難い行動に対処する手順
既存の原料供給会社が容認し難い行動に関与している証拠をAPPが入手した場合、APPの現在のFCPおよびRFPPPに照らしてその事例を精査し、必要であればJSCに回し、ステークホルダーと協議して下記対策を行う:
2014年5月、ジャカルタ
参考情報
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