環境・社会(CSR)への取り組み

持続可能性への約束

森を守り 森を育てます

2012年6月5日、APPは2020年とさらにその先を見据えた「持続可能性ロードマップ ビジョン2020」を発表しました。私たちはここで掲げられた「持続可能な原料調達」、「温室効果ガスの削減」、「生物多様性の保全」、「地域の活性化」など、11項目からなる目標の実現に努めています。
2013年2月5日、APPグループはサプライチェーン内での自然林伐採を停止する『森林保護方針: Forest Conservation Policy (FCP)』を立ち上げました。その中核となるのは「ゼロ・デフォレステーション(自然林伐採ゼロ方針)の誓約」です。この発表は非常に画期的な出来事として、世界の多くの人々から歓迎されました。

APPの森林保護方針


自然林伐採ゼロ宣言

保護価値の高い森林(HCV)、高炭素蓄積(HCS)地域として評価された自然林での一切の植林開発を行いません。

泥炭地の保護

APPはインドネシア政府の低炭素開発目標と温室効果ガスの排出削減目標を支持しています。森林に覆われた泥炭地を保護し、泥炭地における温室効果ガスの排出抑制、削減などのベストプラクティスを実施していきます。

社会や地域コミュニティとの関わり

当社のサプライチェーン全体における社会紛争の回避および解決のために、APPは『森林保護方針』の実践にあたって、市民団体などさまざまなステークホルダーからの意見を取り入れています。

第三者供給会社から購入した原材料

APPは世界中の原料供給会社から原料を調達していますが、こうした調達が責任ある森林管理に基づくように、対策を講じています。

維持可能な総合森林計画


持続可能な総合森林計画 1 違法伐採から森をまもる 2 森林火災から森をまもる 3 保護価値の高い森林(HCVF)をまもる 4 泥炭地をまもる 5 コミュニティーの権利をまもる 6 従業員の権利をまもる 7 木材原料を安全供給する 8 熱帯雨林を景観レベルで保全する 9 グループ内部で価値を共有する


発展途上国で、森林を保全・管理するうえで、違法伐採および私有地への不法占拠は深刻な課題です。APPグループは新たな森林保護方針(FCP)に則り、NGO、政府や他企業と協力しながらこれらの問題に対処していきます。

定期的に発生する森林火災は、森や泥炭地を保護する上で大きな問題です。APPグループは森林パトロールや衛星モニタリング、地域社会を巻きこんだ防火訓練などを実施し、森林火災の防止、早期発見につとめています。

APPグループは総合的な森林管理計画(ISFMP)を策定し、地域社会や自社植林地に隣接する植林地のステークホルダーと協力しながら、希少な生態系や生物多様性が生息する保護価値の高い(HCV)森林を景観レベルで保護しています。

土壌に多くの温室効果ガスをふくむ泥炭地の管理については、まだ関係者の間で統一した見解がなされていません。APPグループは専門機関のアドバイスをもとに泥炭地保全・管理に向けた正確なデータの作成と共通のアプローチの構築を世界の泥炭地専門家とともに開始しています。

当社の事業が、地域社会のニーズや慣習的権利と対立しないように、有効な法規制に照らしながら、コミュニティとの対話を継続していきます。十分な情報提供や事前の合意に基づいて、正当な土地の所有権等をめぐる対立について苦情処理手順を設け、体系的に解決していきます。

APPグループの業務委託先および再委託先の従業員が、当社が直接雇用する従業員と同等の権利を獲得できるよう、給与や福利厚生、安全衛生基準にいたるまで、国内の法規制や国際労働機関(ILO)の則って、きちんと運営されているか を監視します。

APPグループは、グローバルな紙パルプメーカーの一社として、世界中のお客様のニーズに応じ、紙製品を安定供給する責任があると自覚しています。既存の植林地・生産施設の業務を改善し、ムダを減らすことで、オペレーションの最適化をはかります。

APPグループは、インドネシアにおいて、東京都の約5倍の面積に相当する100万ヘクタールの熱帯雨林の保全・再生を支援していきます。政府や非営利団体、民間企業や地域社旗と協力しながら、必要な資金やノウハウを排出し、景観レベルで優先的に保全するべき地域の特定・再生につとめていきます。

新たな森林保護方針(FCP)を事業の中核に据えるため、社内教育を拡充し、スタッフに持続的なトレーニングを施す事で従業員の技能や意欲の向上を図り、現場レベルに至るまでこれらの価値が共有されるよう、取り組んでいきます。


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